店長からの教え~ポジティブワード~

店長からの教え

「いや~今日も1日長ったな~!疲れたな~!」
「確かに疲れましたね!でも勉強になった1日でした!」
さとみと仕事終わりのスタッフルームで雑談をしていると、
「二人とも、今日も1日ありがとうね!今日も頑張ったね」
とスタッフルームに店長が入ってきた。
今日1日やり切った充足感と脱力感からか、あまり頭が回っておらず、店長へ、ついとっさに出た言葉が、
「店長って疲れないんですか?」
と言葉を投げかけていた。
「そりゃ~店長も疲れるでしょうよ!ゆういちさん当たり前の質問はしないで下さいよ!」
店長が少し微笑みながら
「疲れているように二人には映るのか?じゃあまだまだだな、俺は…」
「いや、、逆ですよ! 普通の人だったら疲れてるんじゃないかなって思うけど、店長はいつも笑顔で、疲れている感がしないので、すげーなって言う意味で聞いてるんですけど…」
上手い言葉を並べた私に、
「じゃあまた二人に質問、今の子供達って、大人になりたいと思う? 早く働きたいって思うかな?」
「え!?」
「う~~~ん、なんか大人って、忙しそうなイメージだよね!」
「そうだよね、なんか大変っていうか、満員電車に揺られて、やりたくない仕事をやらなくちゃいけなくて、何だかいつも顔に疲れてるって書いてあるようなイメージ」
店長が笑いながら
「顔に疲れてるって書いてあるか!? 確かにそんなイメージだよね!
だから、多くの子供は、そんなお父さんや、働いている人の姿をみて、

【働く=疲れる 疲れる=楽しくない】

って思ってるんじゃないかな?
「確かに子供は楽しくない事はやりたくないですもんねぇ!」
「でもなんか不思議じゃない?同じ仕事をしていても、”楽しい”って思える人もいれば”つまらない”って思う人もいるじゃないですか?」
さとみが頭を左右に振りながらつぶやいた。
「確かに、けど、どうせ同じ事やるんだったら、楽しんでやった方が得じゃない?」
「うん!私もそう思う!」
「二人とも、”楽しむ素質”持ってるなぁ!」
店長が嬉しそうに話す。
「じゃぁ、”楽しむ”為の”コツ”を特別に教えてあげる!」
「え~何ですか?」
「もったいぶらずに早く教えて下さいよ?」
店長は、ために溜めて、もったいぶるように
使う言葉を選ぶ!」
「・・・使う言葉を選ぶ!ですか!?」
「そう!」
「どういうことですか?」
「そのままだよ!使う言葉を選んで使うんだ!」
例えば、
ゆういちと、さとみ二人の新人アルバイトがいるとする!
ゆういちはの口痴癖は「つまらない」
一方さとみの口癖は「楽しい」
「なんで俺が悪役なんですか!」
「まあまあ」
店長が話を続ける
「どっちと一緒に働きたい?」
「そりゃあさとみでしょう!」
「だよね、じゃあ、仕事の楽しい、楽しくないの基準ってなに?」
「・・・う~ん」
「・・・あんまり考えたことなかったけど、その時の気分とかですか?」
「そう!その人の、その時の気分によって大きく異なるんだ!彼氏や彼女や家族と喧嘩した時は、気分が下がるし、逆に良い事があったら気分は上がるし、、、」
「なんだか、人ってみんな自己中ですね…」
「けど、少し嫌な事があって、気分が下がった時に、【つまらない】という言葉を使うのか【楽しい】という言葉を使うのか、自分で言葉を選ぶことができるんだ!」
「確かに!」
「ちょっとぐらい、嫌なことがあっても、【楽しい】って言葉を使っている方が、周りの人を元気に明るくさせるし、それが自分にも返ってくるんだよ!
だから、ネガティブな言葉よりポジティブな言葉を選ぶ習慣をつけると、それだけで仕事が楽しくなっていくんだよ!」
「なんか“言葉”って“魔法”がかかっているみたい!」
「さとみ!いい事言うね!」
「だから、【疲れた】という言葉も、【今日も1日頑張った】という言葉に変換することで、自分を褒め讃え、【また明日も頑張ろう】という言葉に繋がり、前向きな気持ちになれるんだよ!」
「へぇ~なんかすごいですね!言葉って!」
「おれ、言葉選びの達人になろうかなぁ!」
「わたしも!」

今日という長い1日が終わった!
凄く濃い1日だった!
結局、店長に飲み会の事は言えなかったが、店長が自分と全く違う意識で働いていることが少しずつ分かってきた。
俺も店長みたいな“意識”に変われば、少しずつ“結果”も変わっていくのかな~!?
っと、この時の自分にしては、やけにまじめにそんなことを考えながら、家路についたのであった。

次の話は、こちらから

◆学びポイント

・ネガティブワード➡ポジティブワード

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