店長からの教え~MP消費を最小限に~

店長からの教え

「なんかさとみ元気ないじゃん」

「またサラダにカレーかけちゃったの?」

ゆういちが今にも吹き出しそうな顔でさとみに語りかける。

「そうなんですよ!」

「本当、私ってミスが多くて、、、」

「マジか、図星だったの、まさかまたサラダにカレーをかけたのか、、、」

と心の中でつぶやいていたのだが、我慢できずに

「うはぁぁぁ、うはぁぁぁ、さとみうける、どんだけカレー好きなんだよ!」

と笑いが止まらなかった。

「もうゆういちさん、そこは普通慰めてくれるでしょう!」

「ごめんごめん!」

さとみがふくれていると、店長が楽屋に入ってきた。

「おーう!二人ともお疲れ!」

「なにやら、サトミがへこんでいるようだな」

「多少のミスなんてきにするな!」

「でもなかなかミスが減らなくて」

うつむき加減のさとみに店長が語り掛ける

「どんな時に、ミスが多くなるのか考えてみたら」

「ミスが多くなる時ですか、、、」

「バイト始めは、そうでもないんですが、少しずつ忙しくなってくると、テンパってきて

 ミスが多くなる感じがします」

店長は笑顔で

「凄いじゃん。現状把握できてるじゃん!」

「さとみにいいこと教えてあげる。」

「えーーマジですか!是非教えて下さい」

「さとみってドラクエ知ってる?」

ゆういちが横からはいる

「そんなの知ってるに決まってるじゃないですか!」

「ゲームのドラゴンクエストの事ですよね!」

さとみも

「私も知ってますよ!妹とゲームにはまってました!」

「それなら話は早い、じゃあドラクエのMPってしってるだろ!あの、呪文を唱えると

 減っていくやつ!」

「知ってますけど、それが仕事となにか関係があるんですか?」

疑問の目を浮かべながら、店長に問いかけるが、店長は明るい笑顔で

「これが大いに関係あるんだな!」

「人って日々、色々な判断をする。」

「例えば、バイト中だと、お客様をどこの席にご案内しようか?」

「どこの卓の料理から持っていこうか?」

「洗い物をしようか?料理を運ぼうか?それともドリンクを作ろうか?」

といった具合に、色々な判断をするだろう?

「確かに!そう考えると判断の連続ですね!」

「そうなんだ!そして、判断をする度に、MPが減っていく。」

「えーーー!まじですか。」

「だから、忙しくなってくるとMPがほとんどなくなって、適切な判断が出来なくなり、

 テンパって、ミスが起こる。」

だからさとみがテンパる時は、意志力が無くなりそうなとき、要はMPがほとんどない時。

例えば、ステーキ持っていかなくちゃいけない時に、電話が鳴る。

どっちにしよう!と判断を迫られるとMPを消費する。

だから、事前に判断を決めておくことが有効なんだ!

ステーキを持っていくときに、電話が鳴ったら、電話は他の誰かにお願いする。

と決めておけば、MPが消費しないから、テンパらないんだ。

要は、○○になったら、○○する!

と事前に決めておくこと!

「なるほど、すげ~」

「そうなんだよ、凄いだろう!判断することを自動化することで、MPの消費を防げる。

 MPの消費を防ぐことで、重要な判断をするときに、適切な判断が出来るってわけ」

「判断の自動化か・・・」

さとみが、半分理解したような表情でつぶやくと、すかさず店長が

「さとみ、自動化とは、一定のルールを決め、それを意識しなくても出来る状態にすること、

 意識力、要はMPを消費せずに判断できるようになるという事。」

「もっと簡単にいうと、ルール化して、やり続けるという事だな!」

・ステーキとドリンクだったら、ドリンクから持っていく

・ステーキ皿が20枚以上溜まったら、洗い物をする

など、まずはルールを決めて、それを実行することで、

意識の自動化ができ、MPが減りにくくなるはずだよ!

「へぇ~!確かに、ピークタイム前(ザコキャラ)に、MPを使い果たして、これからくるピーク(ボス)時に、メラしか使えなかったら、完全に負け戦ですよね、、、」

「よ~し、ピーク前にMPを減らさないように、意識の自動化をやろう!」

「ね、さとみ!」

「もちろん!けど、カレーをかけても、元に戻せる呪文が覚えられたら、全て解決するんだけどなぁ!」

◆学びポイント

・人は日々判断することで「意志力」を使っている。

・その意志力はMPのように減っていき、なくなると適切な判断できなくなる。

・○○になったら、○○する!と決めておくことで、MPの消費を防ぐことができる。

・意識の自動化

次話は、こちらから

コメント

タイトルとURLをコピーしました