リピーターさんを増やすことが、売上を上げる為の近道だと前回の記事でお伝えいたしました。
今回の記事では、実践編として、具体的にどのようにすれば、リピーターが増えるのかを紹介していきます。まず、リピーターを増やすポイントは2つ
- お客様にお店を忘れさせない工夫
- お客様に再来店を促すきっかけ作りをする
の2点です。要はお客様に、長きに渡りお店を覚えていてもらい、「食事に行こう!」と思った時の選択肢の1つに入ることが重要です。その為にも、1度来店したお店の事を記憶に残し、忘れさせない工夫が必要です。今回の記事では「お客様にお店を忘れさせない工夫」について紹介していきます。
「接客」に力を入れよう
まずは、すぐに取り組めることとしては、接客を見直す事です。リピートする要因は、お客様により異なりますが、概ね
- お店が綺麗
- コスパが良い
- 家から近い
- 料理が美味しい
- 接客が良い
- 雰囲気が良い
などが大半の意見だと思います。この中でも、今日から変えられるものが「接客」です。特に飲食店では、店長が変わると、お店の売上が上がったり、下がったりします。その大きな要因は「接客」なのです。店長が接客に拘る事で、リピーターさんの数が少しずつ増え、3ヶ月後、半年後、そして1年後には大きな売上の差が生まれるのです。私も1番の販促は「今日来て下さったお客様に、もう1度来てもらう事だ」と言い続けていました!では具体的に、どのように接客を変えて行けば良いか、具体的に紹介します。
リピータさんを増やすには「接客」が重要だよ!
入店時の対応にこだわる
いきなりですが、「メラビアンの法則」という心理学の法則はご存知でしょうか?
メラビアンの法則
・第一印象が決まる時間は3~5秒
・第一印象を判断する情報とその割合は
「言語情報」・・・7%
「聴覚情報」・・・38%
「視覚情報」・・・55%
この法則からも分かるように、飲食店においても、そのお店やスタッフの印象は、お客様が入店してから、数秒~10秒以内に決まると言っても過言ではないのです。そんな短い時間で何ができんの?「いらっしゃいませ」しかできないじゃん!と、おっしゃる方もいるかと思いますが、その通りだと思います。なので!その「いらっしゃいませ」で、「このお店良いお店だな~」と思ってもらえるコツをお伝えしていきます。
そのコツは、
- 3秒以内に笑顔で対応
- 分離礼
- 挨拶
この3点です。順々に解説します。
3秒以内に笑顔で対応!
先ほどの、メラビアンの法則にあったように、第一印象は概ね3~5秒で決まります。要はお客様がお店に入店されてから5秒以内に対応できなければ、第一印象が悪い状態でお店の食事がスタートとなります。また、こちらも心理学の法則なのですが「初頭効果」という法則があります。
初頭効果
初頭効果とは、最初に提示された情報に強く影響される心理的な傾向を言います。例えば、初めて対面したときの身だしなみや表情、言葉使いといった第一印象が、その人のイメージとして残り続けるといった経験はないでしょうか。平たく言えば、人は第一印象に強く影響されがちということです。
要は、お客様来店時、5秒以内に笑顔でお声がけ出来れば、良い印象をお客様に与えられ、その良い印象は、食事中もそのイメージに引っ張られ、なかなかマイナスにならないという事です。しかしながら逆に5秒以内に対応できず、悪いイメージを持ったれてしまうと、その悪いイメージに引っ張られ、食事中に良い対応を心がけても、なかなかお客様のイメージを変える事は難しいという事です。入店時の5秒以内の笑顔の対応は勿論ですが、入店前の電話予約で、親切な対応をする事で、入店前からお客様の第一印象のイメージアップをする事も可能です。
お客様の来店時は、5秒以内に笑顔の対応を!
分離令でイメージアップ
分離礼とは
「言葉」と「動作」を分けて行う礼
相手に対して「いらっしゃいませ」と言葉を発した後でお辞儀をするというものです。 例えば、「いらっしゃいませ」と言葉を言いながら頭を下げると、その言葉は床に向かって発することになります。 相手に向かって「いっらっしゃいませ」とお客様の顔を見ながら言葉を発し、その後頭を下げる、という行動にすれば、気持ちがこもった挨拶をすることができ、お客様により丁寧さが伝わります。この小さなアクション一つで、お客様のイメージを変える事ができるので、ぜひ実践して下さい。
分離礼でイメージアップ!
挨拶で差をつけろ!
皆さん挨拶の意味って知ってますか?
挨拶(あいさつ)
自ら心を開いて、相手に近づく
といった意味合いがあります。ここから分かるように、挨拶は、自分からして初めて挨拶です。
挨拶をされてからする挨拶は「返事」になります。また、挨拶は、コミニケーションのスタートとなるので、出来る限り言葉のキャッチボールが生まれることが望ましいです。お客様からすると、スタッフから、笑顔で、かつ分離礼で「いらっしゃいませ」と言われて、それに返そうとしても「・・・うーん、・・・どうも?」と返せないんです。これではせっかくの挨拶もキャッチボールが生まれず、お客様との距離を縮めることが出来ません。そこで、「いらっしゃいませ!」の後に、「こんにちは」や「こんばんは」と加えて下さい。これをするだけで、お客様からは「こんにちは」や「こんばんは」という言葉が返ってくるようになり、キャッチボールが生まれます。さらには、そこでちょっした一言で良いので「挨拶」に工夫を加えるとなお印象が良くなります。例えば雨の日であれば「お足元悪い中ありがとうございます、傘袋使われますか?」など、特に今は、感染症対策で、アルコール消毒や検温などで、入店時にお客様と会話をする機会や時間がすごく多くなっています。先手の挨拶で、入店時にお客様との挨拶や会話のキャッチボールをする事で、印象度をアップさせましょう。
先手の挨拶とキャッチボールで好印象を与えよう!
接触回数を増やし、好感度を上げろ!
入店時の対応で、第一印象を良いイメージを与える事に成功したら次のステップ!さらにお客様に良いイメージを与えるには「接触回数」を増やす事!単純接触効果という法則を活かしましょう。
単純接触効果(ザイオンス効果
相手に何度も繰り返し接触することによって、だんだん好感度や評価などが高まっていくという効果です。
この法則からも分かるように、
- 追加オーダー
- 空き皿バッシング
- 料理提供
などのタイミングで、積極的にお客様と接触回数を増やすことで、自然とお客様の好感度は上がっていきます。ただし、ここで気をつけなくてはいけないのは、この単純接触効果は、「ネガティブな印象を改善させる効果はない」という事。つまり、第一印象が悪い状態で、いくら接触回数を増やしても、煩わしいとお客様は感じ、逆効果となります。また、接触回数のピークは概ね10回前後と言われております。接触回数を増やしても、評価を高めてくれない方に対して、闇雲に接触回数を増やしても、やがて「しつこい」という印象を持たれ、評価が下がることもあります。しかしながら、先ほどの入店時で良いイメージを持ったうえで、接触回数を増やせば、更にお客様の印象は上がっていくはずです。
接触からキャッチボールへ
自然とお客様への接触回数を増やせるようになってきたら、次のステップは、その接触時にお客様と会話のキャッチボールをする事。ただ、なんて会話をしてよいのか?分からない!という方が多いですよね。そこでお勧めなのが「商品のお勧め」⇒「感想のお伺い」です。まず、オーダー時にお店のお勧めや、自分のお勧め商品をお客様に紹介します。そしてそのお勧め商品をご注文頂いたお客様へ、食事後「お口に会いましたか?」「美味しかったですか?」などと感想を伺うのです。これは自然の流れでお客様とキャッチボールが出来るため、お客様との距離が縮まり、お店の看板メニューもお客様に食べて頂け、お店の好感度を更に上げることが出来るはずです。
「商品のお勧め」からの「感想のお伺い」で好感度アップ!
ノックアウトサービスで強い印象を残す
今まで紹介したのは、日常的に少しずつお客様の印象を上げていく「ジャブサービス」です。このジャブサービスが出来ている店舗がリピーターさんが多い店舗と言えるのですが、ここでは一発逆転のノックアウトサービスを紹介します。それは、「記念日を祝う」です。記念日と言えば、代表的なのが「誕生日」ですが、それだけではありません。
- 誕生日
- 結婚記念日
- 出会った日記念
- ○○大会での優勝
- 合格記念日
などなど、その人その人で色々な記念日があり、それがお祝いのきっかけとなり、ご来店頂くケースもあると思います。予約時にお客様の要望がある場合は勿論ですが、些細なお客様同士の会話の中で、記念日だという事をスタッフが把握し、サプライズでお店がお客様の記念日をお祝いして差し上げると、お客様はとても感動され、お店に対して良いイメージが残るだけでなく、良い思い出として記憶に強く残ることでしょう。でも些細な会話の中でそのニーズをくみ取るのは難しいのでは?という方も多いと思いますので、ポイントを紹介します。それは、乾杯時です。ドリンクを運び、お客様が乾杯をするときに、お祝い事ですと、決まって「おめでとう!」という言葉が発せられます。私のお店では、新規ドリンク提供時に、お客様が乾杯をされた時、この「おめでとう!」が発せられたテーブルに目印をつけ、何でお祝いされているのか、中間サービスで確認し、サプライズでお祝いをする仕組みを作っていました。ぜひノックアウトサービスを仕組み化し、お客様に感動を提供しましょう!
ノックアウトサービスを仕組み化できるとリピーターは増えるよ!
まとめ
リピーターさんを獲得する為には、接客を変える事が、一番手っ取り早く効果的です。その接客を変える手順は
①入店時対応で第一印象アップ
➁接触回数を増やし、お客様の好感度アップ
➂「お勧め⇒感想のお伺い」でお客様との会話のキャッチボールで距離感を縮める
④ノックアウトサービスでお客様に感動を!
ぜひ接客を見直し、多くのリピーターさんで溢れるお店作りをしていきましょう。次回の記事では、「お店を忘れさせない工夫 記憶定着編」を紹介します。
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